禿げ頭という言葉を聞いて真っ先に思い浮かぶイメージはどのようなものでしょうか。
おそらく頭のてっぺんが薄くなっている絵であり、生えぎわからハゲているところを想像したという人は少数派でしょう。
多数派だから良いというわけではありませんが、印象としては少数派の方が強くなります。生え際から後退していくツルッパゲのマイナスのイメージがどれほどのものかが分かります。
手の施しようがなくなるまでハゲてしまう前に、然るべき対策をとりましょう。仕組みを理解して、正しい方法で手当をすれば、発毛は可能です。
生えぎわの後退を見極めるには？
生え際の髪の毛は線が細く、顔とスカルプの境界のところは産毛のように繊細です。
ここからじょじょに抜け落ちていく後退の始まりは判断が大変難しいと言われています。頭の天辺の禿頭も自分の目では普段見えないので、気づきにくい一面はあります。でも髪が太い分、毎日のシャンプーで触れたときなど、ボリュームの変化に違和感を覚えやすく、ハゲ頭を自覚する機会も多いわけです。
一方、生えぎわの後退は写真の一部が段々と変化する「アハ体験」のようで、まったく変化の意識がないまま、気づいたときにはすっかり変わってしまっていたということが珍しくありません。
判断には良い方法があります。スマホの自撮り機能を使いましょう。携帯と自分との距離を印か何かで決めておいて、1週間、あるいは1ヶ月という一定のスパンで写真を撮ります。携帯の写真は拡大が可能で、携帯のアプリによっては対象物の長さを測ることができます。ふたつの写真を比較することもできるので、自分の変化に気づきやすいというわけです。
禿頭対策はできるだけ早急にするべし
禿頭の要因は生活習慣だったり、不衛生な環境だったり、あるいは生まれ持った体質であったりと様々です。しかし、人間の身体というのは不思議なもので、たいがいの環境には馴染んでいってしまうという性質を持っています。
怪我や病気に関しては生命に関わることですので、自己治癒力が備わっており、傷ついた部分を修復する機能を持っています。しかし、ハゲは直接的に健康へ害を及ぼすものではありません。生え際から後退していくことに関して、自分としての焦りはあっても体の中では毛根を自分の力で修復しようという治癒能力は発揮されません。
放ったらかしにした状態で、どんどんハゲ頭が進行していくと無意識のうちにその現状にからだが慣れてしまいます。
できるだけ早めに対策をとらなければ、発毛や毛生えのために毛根へ養分を届ける作業をストップしてしまい、ハゲ頭の進行に待ったが効かないようになってしまいます。
生活習慣が生え際に与える影響
ハゲの対策として最も速やかに自分でできるものは日々の習慣の改善です。しかし、人の意識というのはついつい甘えてしまいたくなるようにできています。ライフスタイルの崩れがハゲに関係があると情報では知っていても、体調に変化がなければなかなか正そうとしません。体質か遺伝の為だろうと、原因を自分以外に押し付けようとしてしまいます。
体調に大きな変化がなくても、ライフスタイルの乱れは確実に毛根細胞を蝕んでいます。体調に異変が出てくるというのは、本能からのSOSの最終手段です。自己治癒力でなんとかできない場合に、痛みや苦しみといった異常のしるしを出すわけです。
普段は生活に悪影響がでないように、もし栄養に多少のかたよりがあったとしてもどうにか処理しようとします。毛根にいくべき養分を、別のもっと重大な器官に回すなどして、体内では常に応急処置が行われています。
このように、生活習慣の乱れはたとえ体調に変化は見られなくても、実感のないまま毛根細胞に確実な衰退の道を辿らせてしまいます。
生え際に優しい発毛剤はどう見つける？
生えぎわのスカルプはとても繊細です。自分に合った育毛トニックをきちんと選ばなければ、体質によっては悪影響になってしまう可能性もあります。
できれば頭部全体に使うものとは別に、生えぎわ専用のものを用意することが望ましいです。
生え際の皮膚の下は、顔の肌組織から頭皮の組織に変わっていく境界で、その部分は当然、線を引いたようにハッキリ分けられているわけではありません。つまり、頭皮の中でも最も複雑な細胞の組み合わせになっているのです。毛根に良い育毛トニックでも、肌質に合わなければ効き目を発揮できないことがあります。
生えぎわに優しい育毛剤の見つけ方は、まず肌に良い原料が入っているかをcheckすることをおすすめします。たとえば生薬を使った育毛促進剤原料が少ないので、肌にビタミンなどの栄養を与えながら、一緒に毛根細胞を元気にしてくれる効き目があります。
体を大切にするという基本を忘れずに
髪の毛だけに限らず全身の健康に関わることですが、どんなに効果的な育毛促進剤や薬、サプリであっても健全な生活習慣に勝るものはありません。病気や怪我は薬の力で治せる場合があります。しかし、ハゲに関してはたとえ毛はえ薬であってもあくまでサポートしかできません。
生活習慣や気苦労など、理由があっての生えぎわの後退だったりハゲだったりした場合は、その大もとの問題を改善していかなければ育毛剤によって一時的な効き目があったとしても、すぐに元通りになってしまいます。
生きている限り、かみの毛との関係はずっと続いていきます。どうしてもケアの行き届かない面で、頼れるところは毛はえ薬などの力をしっかり借りながらも、自分自身の生活を正していくというある程度の努力も大切です。それは決してきついことだけではありません。栄養バランスの取れた食事、健康的な運動、良質な睡眠、これらは禿げ頭に威力があるだけでなく、からだをどんどん元気にしてくれます。
